名刺の入力業務は多くの企業が悩みを抱えている作業で、取引先が増えるほど名刺の登録が必要になります。
事務スタッフが少ない場合はどうしても名刺入力業務も負担になりやすく、必要以上にコストがかかってしまうことも少なくありません。
近年では中小企業や大企業に向けた名刺入力の代行サービスが多く登場しています。
本記事では、名刺入力を外注することによるメリットやデメリット・選び方などについて紹介していきます。
名刺のデータ入力を専門としている代行サービスは多く存在し、外注を行うことによって多くのメリットを得ることが可能です。
まずは、名刺のデータ入力を外注するとどのようなメリットを得られるのかについて解説をしますので、外注を検討している人は参考にしてみてください。
外注を行うことによってコストが削減できたと実感する企業は多いです。
例えば、名刺1枚8項目の登録が必要と考え、一枚当たり3分で入力できたと考えます。
1,000枚入力するためには単純計算を行った場合でも3,000分かかる計算になり、およそ50時間も必要です。
もちろん単純計算によるものなので、実際は疲れや休憩時間などを考慮すると5日~7日程度かかるケースも少なくありません。
一人当たりの人件費が1日1万円だった場合、7日間かかると1,000枚で7万円支払う計算になります。
一方、外注であれば8項目20円~30程度で対応してもらえることが多く、30円だったとしても1,000枚で3万円程度に抑えることが可能です。
上記のように外注を行うことによってコストの大幅削減を図ることができやすいです。
大幅なコスト削減も魅力的ですが、名刺のデータ入力は他にもプロによって入力してもらえるため、ミスが少ないです。
素人が行ってしまうと、どうしても慣れていない作業になるため時間がかかりやすい上に、量が増えるとミスが出やすい傾向にあります。
しかし、外注であればプロの専属スタッフが複数人で対応してくれるため、ミスが少ない上にスピーディーな納品を期待できます。
ミスがある状態に気づかずにそのまま使用してしまうと、取引先と連絡を取った際に失礼な状態を作ってしまう可能性があるため、取引先に迷惑をかけないためにも外注はおすすめです。
名刺入力を外注しない場合は社内にいる事務員・スタッフに登録してもらう必要があるため、コア業務と併用して進める必要があります。
しかし、コア業務と併用してしまうことでスタッフ一人ひとりに負担がかかり、コア業務にも支障が出やすいほか、名刺入力に関してもミスが出やすいです。
名刺入力業務を外注することにより、社内のスタッフ・事務員に直接負担がかかることはなくなるため、コア業務にも集中ができて生産性の向上を期待することもできます。
名刺のデータ入力を外注することは大きなメリットがありますが、メリットがある反面デメリットも存在します。
ここからは名刺のデータ入力を外注する際に把握しておきたいデメリットについて紹介していきますので、メリットとあわせてチェックしてみましょう。
名刺は取引先の個人情報や社内情報・機密情報が記載されているため、外部に知られてしまうと情報漏洩問題に発展してしまいます。
名刺に記載されている情報が外部に洩れてしまうと、最悪の場合は取引先の情報を悪用される危険性があります。
代行専門サービスに依頼する場合はセキュリティ管理がしっかりとしている場合が多いですが、個人事業主やフリーランスに依頼する場合はセキュリティ面がやや心配です。
情報が漏洩しないようなセキュリティ管理を求めるようにしましょう。
名刺のデータ入力を外注する際には、企業によってクオリティに差が出やすいです。
プロが対応してくれる場合が多いですが、場所によっては納品スピードだけを意識しており、ミスが見つかるケースも少なくありません。
依頼する企業によってクオリティにばらつきがあることは把握しておくようにしましょう。
外注を実際に依頼したことがある企業の声でも挙がっていますが、納期を設定したものの、納期当日になって納品してもらった量は依頼分に対しての4割程度しかなかったというケースもあるほどです。
代行サービスに依頼をすると守ってもらえるイメージを持つ人も多いですが、中には納期を守らない企業・個人もいるため、依頼前にしっかりと確認をしておくのが好ましいです。
名刺入力の外注を行う場合はどのくらいの費用がかかるのか疑問を抱く人も多いのではないでしょうか。
費用に関しては入力項目数や名刺の量・外注先の料金体系によって大きく異なります。
名刺入力の外注に関する費用相場は1項目2円~3円、名刺一枚当たり20円~30円です。
入力業務代行サービスの中には、名刺入力業務以外にも他の業務と合わせて依頼できる時間制の企業もあります。
他のオフィス業務も併せて行って欲しい場合は時間制や期間制にしましょう。
名刺入力を外注する際には、下記の4つを意識して選ぶのが好ましいです。
・外注の際にかかる費用
・これまでのデータ入力実績
・セキュリティの高さ
・納期スピード・精度
それぞれの選び方について詳しく解説をしていきますので、名刺入力業務の外注を検討している人は参考にしてください。
外注先を選ぶ際には、どのくらい費用が掛かるのか相談するようにしましょう。
前の章でも触れたように、費用は外注先によって大きく異なるため、できれば複数の代行サービスに相談を行い、納得できる場所に依頼を行うのが好ましいです。
できれば入力項目数によって費用が変わりやすいため、入力項目数を決めてから相談するのがおすすめになります。
外注先を選ぶ方法では、他にもデータ入力に関する実績もチェックするのが好ましいです。
というのも、入力代行サービスでもまだ比較的新しい企業もあれば、古くから多くの企業に利用されているサービスもあります。
データ入力実績が多いところは安心して依頼ができやすいほか、大切な名刺の情報を入力したいときに任せやすいです。
公式HPにデータ入力に関する実績がない場合は見積もりを取ってもらう際に聞いてみるのも一つの手段になります。
名刺の入力代行外注先を選ぶうえで必ずチェックするべきなのがセキュリティ面です。
セキュリティが高い場所は、プライバシーマーク取得によるセキュリティ管理を行っている上に、外部からの攻撃を受けないようにウイルス対策なども行っています。
セキュリティ関連が分からない場合は「どのような状態で情報の管理を行っているのか」や「どのような流れで仕事が進むのか」を確認しておきましょう。
情報の漏洩など問題がなさそうな場所に外注するのがおすすめです。
他にも外注先を選ぶ際には、納品スピードを確認するだけでなく、精度なども確認しておくようにしましょう。
精度に自信を持っている入力代行サービスでは、今までの実績とともに入力精度に関する紹介を行っていることが多いです。
納品精度が高い状態は当然ミスがほとんどない状態を指すため、正確な情報で名刺をデータ化して管理ができます。
納品スピードも外注先によって変わるので、予定している納期までに間に合うスケジュールが組めるのか見積もり時に確認するようにしましょう。
名刺入力業務の外注は多くのメリットがあり、たくさんの企業が利用しています。
名刺の入力業務を外注する際にコツを知っておくと、満足のいく外注が可能です。
ここからは名刺入力業務を外注のコツについて紹介しますので、外注を検討している人は参考にしてください。
外注を行う際に必ず確認するべきポイントとして、料金やセキュリティ管理・重複検査の有無などを確認するのがおすすめです。
費用相場やセキュリティ状況は重要であることを紹介していますが、名刺の中には同じ人からもらっている「重複」するケースも少なくありません。
外注先によっては重複検査を行ってくれるだけでなく、入力ミスがないかを外注先で確認してくれる場合もあるため、その他のサービスもしっかりと確認しておきましょう。
名刺入力業務代行サービスに依頼する場合は大丈夫な場合が多いですが、名刺入力の外注をフリーランスや個人事業主に依頼をするケースもあるのではないでしょうか。
フリーランスや個人事業主に依頼する場合は、相場よりもコストが抑えやすく、クラウドソーシングを利用して外注する流れになります。
ただし、個人事業主やフリーランスはセキュリティ面がやや不安を感じやすいため、機密保持契約書・情報取り扱いに関する誓約書などを作成してサインしてもらうのがおすすめです。
外注先が決まると、入力をしてほしいデータを外注先に渡す流れになりますが、事前に連絡がスムーズに取れるように連絡ツールやスケジュール管理ツールの共有をしていいか確認しましょう。
連絡ツールやスケジュール管理ツールを利用することにより、外注先の進捗状況を把握できます。
さらに外注先から出た疑問をタイムレスに回答できるため、より早い納期で求める状態のデータ化を図ってもらいやすいです。
納期をしっかりと守ってもらう状態を作れることからも連絡ツールやスケジュール管理ツールの共有確認はおすすめします。
登録してほしい名刺の情報を渡す前に、入力する際のルールをなるべく設けておくようにしましょう。
わかりやすく挙げると、ルールを決めていなければ、外注先で複数の人が入力した際に、電話番号やファックス番号などは半角のデータや全角のデータなどが出てしまう可能性があります。
事前にルールの設定をして伝えることによって、名刺のデータも統一性のある状態で管理できます。
なるべく入力に関するマニュアルを事前に作成して渡すようにしましょう。
名刺入力業務の代行サービスは、多くの企業が提供しています。
ここからはおすすめのデータ入力・名刺入力代行サービスを紹介しますので、どこがいいか迷っている人は参考にしてみてください。
ビーアウトは株式会社オフィスあしずみが提供しているデータ入力・名刺入力代行サービスです。
プライバシーマーク認定企業である上に、すべて国内で作業を行うため、安心して任せやすい代行サービスになります。
8項目は名刺1枚当たり18枚から対応してもらえるだけでなく、最短翌日納品もできます。
スピード納品かつリーズナブルな価格帯で依頼をしたい場合におすすめです。
ナレッジデータサービスは、データ入力や加工収集などのアウトプット支援に長けているサービスです。
ナレッジデータサービスが提携している在宅ワーカー・SOHOスタッフによって入力が行われますが、入力されたデータを社内で精査してくれる二重チェックシステムです。
名刺や名簿に関する入力は項目によって料金が変わるため、自社で必要な項目を選んだうえで見積もりを出してもらうこともできます。
料金は1項目2円~10円の間です。
うるるBPOは、2021年4月の段階で27,000件を超える取り扱い実績を持つアウトソーシングサービスです。
プライバシーマークに加え、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証を取得しているため、セキュリティも高く安心して外注ができます。
名刺データに関する料金目安は8項目で31円からとなっています。
他にもオプションを付けることができ、スキャンデータ画像の納品やデータのクリーニング作業、データの集計・分析作業なども付けることが可能です。
3,000枚で5営業日・5,000枚7営業日で納品してくれるため、比較的早く納品してもらえます。
名刺入力の外注はメリットやデメリットを把握しておくと、業者選びに失敗しにくいです。
コストを大きく削減できるほか、プロによる名刺情報のデータ化ができるため、正確な情報の管理を行いたい企業におすすめになります。
名刺入力代行サービスごとに違いがありますので、できるだけ複数の企業の見積もりを取って比較を行った上で決めるようにしましょう。