多くの取引先と交流を行うことによってもらう名刺。名刺ホルダーに収納して管理を行う企業もあれば、各社員が個人で管理を行った保管を行う企業もあります。
しかし、名刺はしっかりと活用できなければ意味がなく、せっかくのチャンスを逃してしまっている可能性が高いです。
名刺を有効的に活用したい場合に活躍してくれるのがクラウド型の名刺管理ソフト・サービスです。
クラウド型名刺管理ソフト・サービスにはどのようなメリット・デメリットがあるのか詳しく解説をしていきます。
クラウド上で名刺管理を行うメリットは下記の5つが挙げられます。
・インターネット環境があればどこでも確認できる
・名刺情報を一元管理できる
・人脈を活かした営業・顧客管理が行える
・業務効率を高められる
・引き継ぎが行いやすい
それぞれのメリットについて詳しく解説を行っていきますので、参考にしてみてください。
クラウド上で保存すると、インターネット環境があればどこでも名刺の情報を確認することができ、社内だけでなく自宅や外出先でも確認が可能です。
例えば、商談先に足を運んだ際に、大切な取引先の相手になるためもう一度相手の名刺を確認しておきたいと考える場合、クラウド上に名刺情報を保存しておけばスマホやタブレットから確認ができます。
あらゆるシーンで名刺情報を確認できるため、名刺の有効活用ができるといっても過言ではありません。
企業によって管理の仕方は異なりますが、多くの企業は冒頭でも触れたように、各社員が個々で名刺の管理を行っているケースがほとんどです。
しかし実際に働いていると、名刺を確認し直すことは少なく、せっかくの名刺が埋もれてしまうというケースが少なくありません。
クラウド上で保存を行うことによって、散らばりやすい名刺の情報を一元管理ができるため、埋もれてしまう状態を防ぐことが可能です。
名刺も各個人で入力を行うように徹底すると、事務員の負担を減らせます。
クラウド上に保存をしておくと、外出先でもスマホやタブレット端末から確認ができますが、他にも最新の情報を共有できるという点も魅力として挙げられます。
というのも、名刺の管理方法としてクラウド上で保存する以外にも、エクセルファイルに入力を行って保管しておく方法がありますが、同時編集が不可能なので、名刺情報に変更があった際にはその都度ファイルを移したり開いたりすることが必要です。
しかし、クラウド上であれば常に最新状態のファイルが存在します。
最新の情報を活用した営業・顧客管理を常に行えるという点からも大きな強みと言えるのではないでしょうか。
クラウド上に名刺情報を保存しておくと、一元管理ができるため、業務の効率も高めることができます。クラウド上で管理を行う際にはクラウド型の名刺管理システム・サービスを利用しますが、名刺を読み込むだけで自動集約され、検索機能を使って簡単に知りたい情報を得ることが可能です。
今まで名刺を探すのにかかっていた時間をなくすことができる上に、名刺を保管しておくスペースや手間もいらないため、コア業務に集中できる点からも生産性が高まりやすい傾向にあります。
さらに、クラウド型の名刺管理システム・サービスによっては重複確認機能が備わっており、同じ名刺が存在した場合は削除をしてくれるため、大変便利です。
名刺情報とともに、商談履歴や相関図などを残す人も少なくありません。
クラウド型の名刺管理システム・サービスであれば、名刺の情報と併せて商談履歴やメモを残しやすく、次の人に引き継ぐ際にも今までの経緯・アプローチをチェックできます。
商談相手の引き継ぎがスムーズに行えていると、相手に失礼のない対応ができるほか、相手のことを理解したアプローチが可能です。
引き継ぎ作業を効率よく行いたいと考えている人は名刺の情報もできるだけクラウド上で保存するようにしましょう。
入力した名刺のデータをクラウド上で保存することでは多くのメリットが存在しますが、デメリットもあるため、併せて把握しておくことが必要です。
クラウド上で保存を行うデメリットは下記の4つが挙げられます。
・引き継ぎが行いやすい
・データ化に時間がかかる場合がある
・権限の設定が必要な場合がある
・複数の登録が必要な場合もある
それぞれの特徴について解説を行っていきますので、参考にしてみてください。
クラウド上で名刺のデータを保存するデメリットでは、コストがどうしても掛かってしまうケースがほとんどです。
クラウド型の名刺管理システム・サービスは毎月の利用料金が発生するケースが多く、名刺の登録枚数が多いほどコストもかかります。
無料で管理ができるタイプもありますが、登録枚数の制限がある場合や機能があまり備わっていないことが多いため、どうしても満足できにくいです。
名刺をしっかりと有効活用するためにも、クラウド型の名刺管理システム・サービスを利用する際には毎月のコストがかかるという点を把握しておきましょう。
名刺のデータ入力は枚数が少なければ簡単にその場で保存ができますが、大量の名刺が存在する場合はデータ化するのに時間がかかってしまいやすいです。
そのため、名刺が大量にある場合には、スピーディーなデータ化を行ってくれる名刺入力代行業者に依頼を行うのがおすすめになります。
名刺の情報は大切な会社の財産です。クラウド上に保管をしておけばどのような場所からでも誰でも確認ができますが、全ての名刺情報や商談履歴を見られる状態にしておくのはセキュリティ面で危ないです。
例えば、大切な取引先相手の社長との面会情報を詳しく記載していた際に、平社員が外出先にて誰でも見られるような状態で席を離れてしまっていては、情報が漏洩してしまう危険性があります。
情報の漏洩は相手に迷惑が掛かってしまう上に、社会的信用を失ってしまい、会社にとっても大きなダメージとなります。
そのため、クラウド上でデータ入力後の名刺情報を管理する場合は権限設定が行えるものを選ぶようにするのが好ましいです。
データ入力後の名刺はクラウド上に保存を行い、営業支援システムや顧客管理システムと併せて管理を行う企業も少なくありません。
しかし、顧客管理システムや営業支援システムによっては名刺情報の登録に対応しておらず、複数ソフトに登録を行う手間が必要になるケースもあります。
データ入力を行うのにもたくさんの手間が必要になるため、できるだけ顧客管理システムや営業支援システムも同じ名刺情報に対応したものを選ぶのがおすすめです。
クラウド型の名刺管理ソフト・サービスを選ぶ際には下記の4つのポイントを意識するようにしましょう。
・管理のしやすさ
・連携機能
・セキュリティ面
・料金体系
それぞれのポイントについて詳しく解説を行っていきますので、参考にしてみてください。
名刺の入力を行い、データ化ができたとしても、管理体系が難しい場合はせっかく入力した情報を有効活用できません。
できるだけ多くの人が利用しやすい・管理ができやすいソフトを選ぶとしっかりと活用ができやすいです。
名刺管理ソフト・サービスの中にはトライアル期間が用意されているものもあるため、トライアル期間を利用するのもおすすめになります。
登録した名刺情報の管理のしやすさも大切ですが、有効活用を行うためにも連携機能は必ず確認しておくようにしましょう。
クラウド型名刺管理ソフトによって連携できる機能は異なり、顧客管理システムと連携できるものもあれば営業支援システム・マーケティング支援システムと連携できるタイプもあります。
具体的に名刺をどのように活用したいのかを考えた上で連携機能を調べていくと後悔のないソフト・サービスの選択が可能です。
名刺情報は個人情報も含まれているため、高いセキュリティ管理のもとで保管することが必須です。セキュリティはできるだけ24時間365日監視されている場所が好ましく、プライバシーマークを取得している場所を選ぶようにしましょう。
セキュリティが高いとウイルスやサイバー攻撃から守られているため、名刺入力を行ってデータ化している内容が外部に洩れてしまう心配がありません。
大切な会社の情報をしっかりと守っていくためにも、セキュリティが高い場所をなるべく選ぶようにしてください。
クラウド型名刺管理ソフト・サービスを利用する際には、毎月の利用料金が発生するため、料金体系に関してもチェックしておくのが好ましいです。
利用料金は月額制のソフト・サービスもあれば、年額制・従来課金制などが存在し、登録件数や会社の状況に合わせて決めるのがおすすめになります。
中には無料で利用できるソフト・サービスも存在しますが、無料の場合はよりどのような機能が使えるのかを確認した上で利用するのがおすすめです。
ここからはおすすめのクラウド型名刺管理ソフト・サービス8選解説をしていきます。
それぞれどのような特徴があるのか詳しく解説を行っていきますので、選ぶ際の参考にしてみてください。
・Sansan
・Eight
・SmartVisca
・myBridge
・スパイラル
・名刺ファイリングCLOUD
・アルテマブルー
・名刺de商売繁盛
Sansanは2007年に創業している会社で、クラウド型の名刺管理サービス一つでビジネスを立ち上げている会社になります。
名刺管理サービスを専門に行っていることもあり、正確な情報入力を行ってくれるほか、大量の名刺管理もスムーズに行えます。
さらに、名刺を読み込む方法はスマホで撮影を行い、AIとオペレーターの手によって高い精度で登録を行うことが可能です。
顧客管理システムや営業支援システムとの連携ができ、メッセージ機能も備わっています。
多くの企業に役立つ機能が備わっているため、初めて名刺管理ソフト・サービスを利用する際におすすめです。
Eightも「Sansan株式会社」が提供しているサービスで、法人向けの名刺管理ソフトになります。
200万人を超えるユーザーが利用しており、アプリで撮影を行うことで高精度なデータ化が可能です。
登録を行った相手の転職や昇進が行われた際にも近況報告が通知で届くようになっており、しっかりと最新の情報で確認ができます。
他にもラベルによるグループ分けやブラウザでの利用可など多くの機能が備わっているため、使いやすいと好評です。
SmartViscaは世界中で多くの企業に利用されている顧客管理システム・営業支援システム「セールスフォース」と連携を行った利用が可能なサービスです。
名刺データの保管場所を一か所に集約できるため、高いセキュリティ状態で管理ができる上に、一定期間が経った後は校正用サーバーからデータを削除してセールスフォース上で保管ができます。
顧客管理システムや営業支援システムと連携して名刺の情報をしっかりと有効活用したい場合におすすめです。
myBridgeはLINE株式会社が提供している名刺管理ソフト・サービスです。
無料で利用できるという点からもコストを抑えながら名刺の情報管理を行うことができ、共有名刺帳機能が備わっています。
社内で名刺の情報を共有しやすい上に、取込に関してもスマホで撮影を行い、OCRとオペレーターによってデータ化できる便利なソフトです。
LINEのトーク上で名刺情報の共有ができるほか、URLの送付を行うことによって名刺交換もオンライン上でできます。
他にも、会社名や氏名・部署・役職など調べたいキーワードを入力することによって必要な名刺情報をスムーズにピックアップ可能なので、使いやすさに優れている点からも好評です。
スパイラルは株式会社パイプドビッツが提供しているクラウドプラットフォームです。
オプションで名刺情報を顧客管理システムや営業支援システムに取り込むことができます。
プライバシーマークを取得しているだけでなく、ISO27001などの認証を取得しているため、高いセキュリティ管理も期待できます。
メールの一斉送信もできるため、業務効率も高めることができやすいです。
スパイラルはiPhoneアプリ「DBオペレーター」があり、外出先でもiPhoneから名刺情報の閲覧や情報を使った電話・地図の表示もできます。
名刺ファイリングCLOUDは基本料金0円で利用可能な名刺管理サービスです。
登録を行った名刺情報を元に、電話発信やメール送信・地図検索もワンタッチでできます。
他にも名刺データを一元管理できるため、情報共有もできやすい点が好評です。
名刺のデータ化に関しても国内オペレーターによってデータ作成・訂正サービスを受けることができるため、高い品質での登録ができます。
ただし、無料で利用できるのは名刺100枚までになります。100枚以上の登録を行う場合は年間利用料金2,400円(税抜)の利用料金が必要です。
アルテマブルーは名刺情報の登録の他に、営業や打つ合わせなどの活動記録も登録が可能です。社内での情報共有が行いやすいサービスで、日報作成や活動報告などの作成の手間を省くことができます。
常にバックアップが取られているため、スマホやタブレットに情報を残しておく必要もありません。
しっかりとしたセキュリティ管理のもとで名刺情報の管理ができるため、多くの企業に選ばれています。
名刺de商売繁盛はヤマトシステム開発株式会社が提供しているサービスです。
月額30,000円必要ですが、初期費用が必要ない上に、無制限で何人でも使用できます。名刺の情報と紐づけて商談内容や議事録を残すことができる上に、顧客管理システムや営業支援システムと連携も可能です。
名刺管理サービスでは1IDごとに月額料金が発生するケースが多いですが、名刺de商売繁盛の場合は利用人数による料金の発生はないため、社員数が多い場合や利用者が多い場合に活躍してくれます。
名刺のデータ入力が終わった後は、エクセルで管理する方法も存在しますが、営業活動や社内情報管理を行う意味でもクラウド上で保管するのがおすすめです。
ただし、クラウド上で保管する場合はどのようなソフト・サービスを利用して保管を行うのかを考えるようにしましょう。
クラウド型名刺管理ソフト・サービスによって特徴が異なりますので、どこが良いのか迷っている際にはそれぞれの特徴を参考にしていただき、自社に合ったサービス・ソフトを選んでください。