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スキャン代行サービス利用のメリット・デメリット|注意点も解説します!

大量の書類が手元にある場合、整理に膨大な時間がかかります。穴を開けてファイルに通したり、ホチキスを取ってクリアファイルに入れたり、単純作業に手間が取られてしまうこともあるでしょう。

また、保管するスペースも圧迫してしまうため、なるべくデータ化してスリム化を図るのがよいでしょう。

今回は、書類スキャン代行サービスのメリット・デメリットを解説します。

利用前に知っておきたい注意点についても触れるため、併せて目を通していきましょう。

 

スキャン代行サービスとは

スキャン代行サービスとは、その名の通り書類のスキャン・データ化を請け負ってくれるサービスです。

複合機に書類をセットしてPDF化すれば誰でも簡単にスキャンできるとはいえ、膨大な紙書類を1枚ずつセットするには相当の時間がかかります。複数枚を自動で読み取ってくれる複合機であっても、差し替えや整理の手間を大幅に省くことはできません。

 

代行サービスに依頼することで、これらの煩雑かつ面倒な作業から、開放されます。

大量の書類をデータ化したい場合には、活用を検討してみるとよいでしょう。

 

スキャン代行サービス利用の特徴

ここでは、スキャン代行サービスの特徴を紹介します。

細かなサービス概要は業者により異なりますが、大きく共通している部分についてピックアップしていきましょう。

 

枚数ごとに利用料が決まる

基本的に、スキャン代行サービスの利用料はデータ化を依頼する書類の枚数で決まります。

1円あたり〇円と提示している業者が多く、およその金額を事前に知ることができるでしょう。なかには、決められたサイズの段ボール1箱あたり〇円、とスキャン規模ごとに料金設定している場合もあります。

 

また、事前に正確な枚数が分からなくても、依頼自体は可能です。このような場合、正確な料金を後から計算してもらい、請求書を出してもらうこともできるのです。

「ファイル50個分全てスキャンしてほしい」「何枚あるか分からないけれど、この書類の山を全てデータ化してほしい」というニーズにも対応できるため、相談してみましょう。

オプションサービスを利用できる場合がある

業者によって、オプションサービスを利用できる場合があります。例えば、下記のようなオプションが挙げられます。

・ホチキス留め(外し)
・付箋留め(外し)
・ファイルからの抜き取り・入れ込み
・手置きによるスキャン
・出張によるスキャン代行
・データやファイルのタイトルづけ

オプションの幅は業者により異なるため、希望するものがあるか事前に調べてみるとよいでしょう。

通常よりも更に手間や時間を削減したい場合に便利です。

 

スキャン代行サービス利用のメリット

ここからは、スキャン代行サービスのメリット・デメリットを確認していきましょう。

まずはメリットから触れていきますので、検討の材料としてご利用ください。

 

手間や時間をかけずにデータ化できる

スキャンにかかる手間や時間を、最大限短縮できることがメリットです。

自分たちでスキャンする場合、本来やるべき業務の合間を縫って、少しずつ進めることしかできません。単純に業務負荷が増すだけでなく、非常に単調な作業であるため飽きてしまうこともあるでしょう。「今日もまたスキャンしなければいけないのか…」と、いつの間にか業務モチベーションが下がってしまうリスクも考えられます。

 

スキャン代行サービスに依頼することにより、本業に集中する時間を確保しながら、手間いらずでデータ化できます。

業務効率や生産性の面でも効果があるため、タイムイズマネーを実感している企業ほど、利用率が高い傾向にあるのです。

 

サイズの大きな書類もデータ化できる

スキャン代行サービスは、一般のオフィスにはないサイズの複合機を保有していることが多いです。A3サイズ以上の大きな書類もデータ化してもらえるため、ポスターやPOPなどが含まれている場合に活用しやすくなるでしょう。角を合わせながらキレイにスキャンしてもらえるため、データ化したあとの見やすさも優れています。

 

反対に、はがきサイズの小さな紙や、名刺をはじめとする書類のスキャンも可能です。

どこまで対応しているか事前に相談し、見積もりを取りながら比較していきましょう。

 

大量の書類も全てデータ化できる

大量の書類を一度に全てデータ化したい場合、スキャン代行サービスのメリットは大きくなります。

オフィス移転に合わせて書類を整理したい場合や、年度内などある程度決まっている期限に対して急ぎでデータ化したい場合にも、頼もしい存在となるでしょう。50,000枚を超えるボリュームでも対応できる業者があるため、見積もりを立ててもらうことがおすすめです。

 

反対に、少量の書類もデータ化できます。業者によっては最初依頼枚数やミニマムチャージが設定されている場合もあるため、併せて確認しておきましょう。

 

内製化するよりコストダウンできる場合がある

スキャン代行を使って外注するより、一見すると完全に内製化した方が安く感じられることもあるでしょう。しかし実際には、外注した方がコストダウンできる場合も多いです。

 

例えば、大量のスキャンをする人員を確保し、本業に割く時間を削ってまで業務に充てる場合、発生する人件費が多くなってしまうでしょう。より安い労働力を求めて短期アルバイトを雇用する場合でも、求人媒体の選定・求人原稿作成・チェック・面接に手間はかかり、掲載料も発生します。

どちらの方がメリットが高いか比較しながら、方法を選定していくことがおすすめです。

 

スキャン代行サービス利用のデメリット

反対に、スキャン代行サービス利用のデメリットも紹介します。

メリットだけでなくデメリットも知り、利用するかどうか決めていくことが大切です。

 

スキャンできない書類がある

スキャン代行サービスによっては、スキャンに対応していない書類があります。特に、下記のような著作権に触れる可能性がある書類の場合、スキャンを断られてしまうかもしれません。

・小説などの文芸作品
・ビジネス書
・教科書・参考書・問題集
・論文
・雑誌
・辞書
・地図帳
・写真集
・楽譜
・漫画など

反対に、ビジネス利用の多い下記のような書類の多くは、スキャン代行可能です。

・契約書
・請求書
・領収書
・納品書
・検品報告書
・雇用契約書
・業務委託契約書
・履歴書
・職務経歴書
・従業員台帳
・タイムカード
・賃金台帳
・各種証明書

気になる書類があれば、事前に相談しておくとよいでしょう。発注後に返却されることのないよう、対策しておくことがおすすめです。

書類形式によっては正確なスキャンができない場合がある

書類形式がスキャンに向かない場合、端が折れたり影が写ったり、正確なスキャンができない場合があります。下記のような書類をスキャンしてもらう場合は、あらかじめ注意しておきましょう。

・冊子形式で製本された書類
・クリアポケット内に入っている書類
・ホチキスやクリップ留めされている書類
・両面印刷・片面印刷が入り混じっている書類

クリアポケット・ホチキス・クリップなどは、取り除いてスキャンしてくれる場合もあるため、必要に応じて依頼しましょう。また、製本されている書類についても、著作権に触れないものであればスキャンしてもらえます。その場合、製本形式のままスキャンするか、カッターなどでバラしてからスキャンするかによって、料金は変動します。

 

オプション次第では高額になってしまう

クリアポケット・ホチキス・クリップ留め(外し)を依頼したり、A3以上の大型書類を大量にスキャンしてもらったりする場合、依頼料金が高額になる場合があります。また、急ぎ納期で依頼した場合に特急料金がかかったり、出張でのスキャン代行を依頼したときに主張料金がかかったり、変動も大きくなっていくでしょう。

 

そのため、なるべく安い金額で抑えたい場合、オプション利用を極力抑えることが肝心です。

自社でできる範囲のことはあらかじめやっておくなどして対策すれば、基本料金の範囲内でスキャンしてもらうことができるでしょう。

 

スキャン代行サービス利用時の注意点

ここでは、スキャン代行サービス利用時の注意点を紹介します。

思わぬ落とし穴が後から発覚し、「こんなはずではなかった…」と頭を抱えることのないよう、対策していきましょう。

 

NG書類やオプションなど対応の幅を見ておくこと

前述の通り、スキャン代行サービスによって対応できる書類やオプションには幅があります。違法なスキャンを依頼して後でトラブルに発展したり、思わぬオプションがかかって見積もりのとき以上に金額が膨らんだりしないよう、あらかじめリサーチしておくのがよいでしょう。

 

気になる場合は、業者に直接問い合わせ、詳細を聞いてみることが近道です。

一見無理かと思われるような内容でも遠慮なく相談し、自社にとって最もメリットの高いサービスが受けられるよう、対策しておきましょう。

 

情報管理を徹底している業者を選ぶこと

スキャン代行を依頼する際は、情報管理を徹底している業者を選ぶ必要があります。契約書など重要書類や、従業員台帳・賃金台帳など個人情報に該当する書類も多く依頼するであろうことを考えると、リスクマネジメントがしっかりしている業者の方がよいでしょう。

 

業者によっては、社内パソコンやデータセンターには、社員であっても外部からアクセスできないよう徹底しているケースもあります。ローカル環境を選択することで悪意のない人為的なミスを防げるほか、ハッキングや不正アクセスなどの被害から重要なデータを守ることも叶うでしょう。

また、ドアセキュリティやプライバシーマークについて丁寧に説明してくれる業者であれば、より信頼度が高まります。

事前にプライバシーポリシーに目を通すなど、自社でもできることを始めておきましょう。

 

口コミや評判のいい業者を選ぶこと

口コミや評判を調べたり、実際に利用したことのある企業名を調べたりして、確かな信頼があるか調査することもおすすめです。いい口コミが出回っている業者であれば、満足のできる仕事をしてもらえるでしょう。

反対に、悪い口コミばかり散見される業者であれば、金額が安くても依頼しない方がよいでしょう。どうしてもコスト面を鑑みて依頼する場合、重要書類や個人情報書類の依頼は避け、社外に出ても問題ないマニュアルやルールブックのみスキャンしてもらうなど、依頼の幅を変動させることが大切です。

 

こんな会社はスキャン代行サービスを利用しよう!

 

最後に、スキャン代行サービス利用に向いている会社を紹介します。

ひとつでも自社に当てはまるポイントがあれば、利用を前向きに検討してみましょう。

 

業務効率を重視する会社

業務効率を重視し、短い時間でも確実な成果を上げることに重きを置いている場合、スキャン代行サービスの利用がおすすめです。

 

書類のデータ化によって得られるメリットは数多くあるものの、作業の全てを内製化することが正しいとは限りません。

メリットを受けながらより効率よく仕事を回していくために、ときには業務をアウトソーシングすることも肝心です。優れた費用対効果が期待できる業者であれば、コストをかけるだけの価値はあるでしょう。

 

社員のリソースが限られている会社

人手不足であったり、在籍している社員のリソースがいっぱいになっていて誰も手が空いていなかったりする場合、スキャン代行サービスを利用するのがよいでしょう。

 

無理に業務を詰め込んで社員に負担がかかり、体調不良を起こしたり会社への帰属意識が下がったりするのは、本末転倒です。書類スキャンによりデータ化のメリットが体感できたとしても、他の予期せぬ部分でデメリットが生じる可能性が出てきます。

 

社員が本業に集中できるように配慮し、無駄な作業は全て外注してパフォーマンスを向上させるのも、ひとつの経営戦略です。外注するだけの価値があるか比較・検討しながら、慎重に判断していくことがおすすめです。

 

まとめ

スキャン代行は、社内にあるさまざまな書類を一度にデータ化してもらえる便利なサービスです。利用に際し下記のようなメリットがあるため、あらかじめ確認しておきましょう。

・手間や時間をかけずにデータ化できる
・サイズの大きな書類もデータ化できる
・大量の書類も全てデータ化できる
・内製化するよりコストダウンできる場合がある

自社にとってメリットが高いサービスであると思える場合は、一度相談してみることをおすすめします。