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スキャニングによるデジタル化の効果が高い狙い目とタイミング

スキャニングも含めた様々な業務のデジタル化は、思いついたタイミングで実施するのが吉であり、できるだけ早く、できるだけ多く(あるもの全て)を実施できるのが理想です。早ければ早いほど、そして完遂度が高ければ高いほど、効果は高まり、効率性が向上するからです。

とはいえ、他にも様々しなければならない仕事もあることを考えると、そうも言ってられないのが現実かと思います。そこで今回は概論として、どの部分からスキャニングによるデジタル化を進めるべきかという少し引いたところから問題を見ていきたいと思います。

みなさんの仕事や業務において、スキャニングをはじめ、デジタル化を始める切っ掛けにぜひしていただければと思います。

デジタル化の効果を高めるには

デジタル化は、冒頭でも述べましたが、一般に業務全般のデジタル化の完遂度が高ければ高いほど、効率性が高まります。どういうことかというと、アナログ作業があると、どうしてもそこの作業の為に、アナログからデジタル(例えば手書きの資料のパソコンでの打ち込み)、もしくはデジタルからアナログ(メールや資料の印刷等)への変換作業という本質的に重要な作業とは言えない補助的な工程を必要とするからで、どうしても工数が増えることになります。

デジタル化するとこの無駄な変換作業を無くすことができ、工程完了までの時間を単純に短縮できます。さらに連携が非常にスムーズになります。アナログな媒体を介して情報を伝達、例えば郵便などを使ってやり取りするのに比べ格段に差があるのは明らかだと思います。

つまりどれだけアナログな作業を減らせるかがデジタル化の効果を高めるには重要ということです。

アナログな作業がどうしても必要不可欠な場合は致し方ありません。省けない課程というのはどうしてもあるとは思います。デジタル化の費用との兼ね合いということもあるかもしれません。それ以外の場合は、変換作業という無駄を省くだけで相当労力負担を減らせるはずです。人的リソースの節約効果は相当あるはずです。

人の温もりや手書きによる気持ちの伝達を重視するだけ、もしくは完全に思考停止していて、今までこのやり方だったんだから、やり方は変えないといった理由、ひどい場合では仕事をしているというアピールの為だけに派手に手を動かすアナログ作業に固執しているだけの理由でアナログ作業を行なっているケースなどは、デジタル化が実現した時のカタルシスは相当なもののはずです。

社会全体でも同様のこと

さらにこのデジタル化の効果は社会全体で考えても、デジタル化の浸透具合が非常に重要になってきます。

デジタル化というのは、社会全体がある程度同時進行的に進まないと完全なデジタル化というのは難しくなります。つまりアナログの対応をずっと続けているところがあれば、そこに引っ張られてしまうことになります。

代替可能な競合がいる場合、仕事のしやすからデジタル対応を行なっている会社が比較優位を取り、仕事を奪われる結果になるので、デジタル化は進みやすいですが、そうではない場合、デジタル化へのモチベーションが低く、従来の仕事の方式に固執してしまいます。

地方公共団体や政府系の機関は、仕事上代替不能な場合がほとんどです。ここがボトルネックになってしまうことは社会全体の損失になります。今はデジタル庁が創設され、効率化に焦点が当たるようになってきましたが、まだまだデジタル化の余地はあるでしょう。おそらく相当な紙ベースの資料が残っているはずです。一番最初の手始めとしてスキャニングによるデジタル化の効果はまだまだあるはずです。

デジタル化の恩恵

言われて久しい部分ではありますが、デジタル化することの恩恵は様々あります。

まず場所を選ばなくなります。端的な例がリモートワーク化している業務でしょう。全ての情報がデジタル化されていれば、パソコン1台があれば業務を遂行できるので、自宅や地方の家賃の安い場所での仕事も可能になり、通勤のような時間も無くすことが可能です。また何かを取りに行く為だけに出社しなければならないということも無くなります。

それから別の記事でも触れましたが、省スペースが可能です。デジタル化によって物理的なスペースが空いてきます。詳細については別の記事を参照してください。そちらで詳しく解説しています。

作業の自動化も図りやすくなります。定型の作業であれば、かなり自動化を進めることができます。まだ判断を伴う作業については中々難しい部分がありますが、AIなどを上手く活用できれば、完全な自動化も夢ではなくなってきています。

スキャニングによるデジタル化の効果の高い分野

顧客が見たいと思っているもの

顧客が見たいと思っているものは、デジタル化の効果が高いです。簡単な話で、インターネットに公開しやすくなるので、集客の重要なキーコンテンツになり得ます。デジタル化すれば、そのキーコンテンツに様々な付属情報を紐づけることによって、よりリッチなコンテンツにしやすいですし、よりクリティカルな検索結果を導くことによるユーザー体験の向上が見込めます。

例を挙げるなら、不動産業での物件情報、設計事務所の設計図でしょう。

不動産の物件情報は相当デジタル化されてきている分野ですので、言うまでもないかもしれません。大手情報サイトも多くありますし、デジタル化によってどういう効果があるかは分かり易いでしょう。

基本的に規模が異なるだけで、ユーザー体験の質は本質的には変わらないはずです。掲載料があるでしょうから、大手情報サイトに全ての物件が掲載できるものではないでしょうし、地域、地方を限定して自社で物件情報のサイトを公開するメリットは十分にあります。

もし紙媒体でしか管理していない情報があるのであれば、スキャニングにより、デジタル化することだけは少なくとも行なっておくべきです。コピーして利用していると、紙の劣化により見易さが落ちてしまうことを防げますし、デジタル化しようという時に、キーコンテンツがデジタル化されているだけで、スタートラインを高く設定できる可能性があります。

設計事務所もユーザーからすると、どんなものを建ててきたのかは興味の中心になるわけですし、設計図を見たいという顧客はいるでしょう。またそれは自社の実績やポートフォリオとして見せる効果はあるということでもあります。

建築設計についても比較的早い段階からCADによる設計が進んできていて、デジタル化が進んできている分野ではあります。ただ、事業年数が長ければ長いほど、アナログな設計図は残っていると思います。これらについては実績として見せるというよりは社内資産、資料としての価値の方が高いかもしれません。

参照頻度の高いもの

参照頻度の高いもの、つまり同じものを様々な人々が見る可能性が高いものも、デジタル化の効果が高いと言えます。アナログデータで参照頻度が高いものがあれば、デジタル化の効果は相当高いと言えます。

例を挙げるなら、市や町などの地方自治体が挙げられるでしょう。公共性の高いデータの宝庫というより根源である場所ですので、きちんと公開されていれば参照頻度は相当高くなるはずです。オープンデータという考え方で公開を積極的に進めている自治体も多くなってきています。別の記事にまとめてありますので、そちらもぜひご一読頂ければと思います。

公共性の高いデータに限らず、一般に情報のデジタル化による参照のしやすさは非常に重要な要素かもしれません。スキャニングも含めデジタル化により離れた場所からでも参照できるということは、事業体の物理的構造として必須になる可能性があります。それはリモートワークという働き方の変化によるものです。

リモートワークが拡大し、浸透していく流れは強くなる一方ですし、おそらく仕事の仕方として完全に定着することでしょう。CMなどにもあるように、何か一つのことをするだけの為に出社することを忌み嫌う傾向は強くなるばかりで、採用という面でも影響があるはずだからです。

スキャニングによるデジタル化のタイミング

冒頭にも述べたように、スキャニングも含めたデジタル化は、やろうと思ったタイミングが最善のタイミングではありますが、時期や予算の兼ね合いもあるでしょう。どんなタイミングがより良いものなのか少し考えてみたいと思います。

事業承継

まず一つ考えられるのが、事業承継のタイミング。単純に古い事業を継承する場合、アナログな手法を伝統を守るという観点から維持している場合は、多々あると思います。その事業を受け継ぐタイミングは一つの大きな好機だと思います。そこまで大規模な話ではなくても、例えば部署移動で、新しい部署で責任者になったタイミングであるとかも非常に良いタイミングのはずです。

合理的に、かつ適切な予算のもとにデジタル化をすれば、実際の作業担当者の負担も確実に減らすことができるはずです。何も大規模な予算を掛けろということではありません。単純に出費を嫌うという観点だけでデジタル化を進めようと思っても結局予算が掛けられない為に、アナログな手作業を挟まなければならないという本末転倒なことが起こり得るからです。

引越し、建て替え

次に考えられるのが、事務所の引越しや建て替えなどのタイミングです。そういうタイミングは今流行りの断捨離を実行する絶好の機会ですが、デジタル化によって断捨離する絶好の機会でもあります。資料やデータというのは中々捨て難いものです。中身をしっかり理解するには膨大にありすぎる為、内容に対する理解が十分ではないので、残すべきか破棄して良いものなのか判断出来ないことが多く、結局残すしかないという判断をしてしまいがちです。

ここで例えばスキャニングによるデジタル化という選択肢があれば、残すべきかどうかの判断を先送りにしつつも、デジタル化によりデータはしっかりと残すことができ、かつアナログの資料は破棄できます。

また引越しや建て替えであれば、大規模な予算が動くことになるので、紙媒体で保存されている資料を新しい場所で保存しておく場所を用意するよりも、スキャニングでデジタル化してしまえば、省スペースになり、有効活用できるということをきちんと説明することができれば比較的予算も得られやすいのではないでしょうか。

まとめ

今回は、スキャニングによるデジタル化の効果が高い狙い目とタイミングについて考えてきました。

アナログな部分の改善といった、いわばネガティブな部分の改善というものは、基本的には思いついたら実行、行動することが何よりも重要ではあります。タイミングを狙いすぎても、また効果の最大化を意識しすぎても中々上手くいかないかもしれません。何よりも行動を伴うことが重要です。

デジタル化ということはパソコンやインターネットが普及しはじめてきた時から言われ続けてきたことではあります。20年以上経つことになりますが、未だに十分にデジタル化出来ていない分野があるということは残念なことです。これは色々なことが上手くいかない中で考えすぎて行動しなかったことが、一つの要因かもしれません。失われた何十年と言われ続ける根本的な原因の一つと考えて良いと思います。

人口減少により人手不足がより明確に顕在化しつつある中で、デジタル庁が設立されたり、やっと作業効率向上という観点からデジタル化の波が高くなりつつありますが、まだまだ取り組みは始まったばかりと言って良いでしょう。

日本に限らず世の中の変化は早くなるばかりで、スピードが緩まることは中々ありません。そのスピードについていく為にも、作業の効率化の要請は高まるばかりです。デジタル化ということについてはもう、「やる、やらない」の判断ではなく「いつまでに完遂するか」という話で考えなければならない時代だということは肝に銘じなければならない時代です。

忙しない世の中と言われれば確かにそういう面が否めないところはありますが、リモートワークにより家族との物理的な距離を縮めることや、触れ合う時間を長くすることができるという恩恵もあります。

デジタルネイティブと呼ばれる世代が社会の中心にきつつあることも考えればアナログな作業をノスタルジーだけで残していては取り残されかねません。

 

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