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ネットショップの価格調査も含まれるマーケティング情報収集の色々

マーケティングの概要について記述した記事でも触れましたが、マーケティングの一般的なイメージの一つが調査という切り口を強調したものがあります。誤解を押して言えば、価格調査も含めた市場調査、マーケティング情報収集のことをマーケティングと認識している人が少なからずいるかと思います。

その記事でも触れましたが、マーケティングは本来もっと広範な活動を指します。とは言え、その広範な活動の中に含まれる重要な過程の一つでもありますので、今回は敢えて一般的なイメージのマーケティング情報収集について解説していきます。

マーケティングに限らず物事を判断する時に、感情的、情緒的にならずに、冷静に客観的情報に基づく論理的、合理的な判断に基づいて行動することは非常に重要です。直感など論理外のものを100%無視することはできませんが、基本的な分析においては論理的、合理的な考え方が非常に重要です。

その論理的、合理的判断を支えるのが、客観的なデータ、情報です。これをどのように収集する手段があるのかを中心に解説していきます。

情報収集におけるデータ、情報の純度

マーケティングの情報収集に関する解説の前にデータ、情報一般の純度について触れておきます。純度と言いましたが、ポイントはその情報を直接収集したかどうかという切り口です。もっと砕けて言えば「又聞き具合」ということです。

もう少し形式的にいうと、「一次情報かどうか」という言い方をよくされます。又聞きが重なれば重なるほど、伝達者の主観が混じる可能性が高くなります。また誤解や偏見に基づく印象の違いも様々になりますし、そもそも誤って伝えてしまう、数字の桁数が異なる、日時が違うなどは頻繁に起こり得ます。

「情報の正しさ」が最も純度が高い状態だとすると、伝達者の主観や誤解、偏見が混じることで、その純度が下がってしまうイメージを持っていただければと思います。

より情報を直接的に入手することは、あらゆる行動において非常に重要な考え方になりますので、何かを考えたり判断しなければならない時はこの点をしっかりと意識するだけで判断の確度は高くなります。

もちろんどんなデータでもそういう純度の高いものが入手できるわけではなく、非公開になっているなど入手困難な場合もあります。そういう時はもちろん2次,3次情報を活用して行きばよいですが、データの純度のがどのくらいなのかという前提はしっかりと検討しておく必要があります。

社内記録

マーケティング情報収集においてその収集手段、収集先は大別すると、「社内記録」「マーケティングインテリジェンス」「マーケティングリサーチ」の3つがあります。まずは社内記録から解説していきます。

これはすでに発売済みのプロダクト(商品・サービス)であれば、その売上記録の詳細などです。販売された場所、日時、個数、単価などの情報は基本的に記録されていると思いますので、それらを活用します。また新規にプロダクトを開発するフェーズであれば、競合商品や古いバージョンのプロダクトの情報も有益です。

これは純粋に数字として記録されているので、客観性は全く問題がありません。また、自社の販売記録ですので、他を全く介在していませんから、情報の純度も十分に検証に耐えうるレベルと言えます。

入手難易度も高くないというところも重要なポイントです。一般に自社の売上記録等、社内記録と同レベルの他社のものを手に入れるのは相当困難です。親子関係にある会社でもない限り、手に入らないと思って良いでしょう。そういう観点から見ても最も信頼のおける客観データ、情報の一つと言って良いでしょう。

ネットショップなどであれば、販売サイトなどのアクセス記録、ユーザー情報もシステムが用意していれば解析可能です。クローラーと呼ばれる検索エンジンなどのアクセスもあるので、技術的に多少フィルタリングを行う必要はありますが、IPアドレスによってどの地域の方がアクセスしているのか、どの端末からアクセスしているのか(今はだいたいスマートフォンからですが)、ネットショップのサイト内の閲覧履歴等も取得できます。

アマゾンや楽天、ヤフーショッピングなどのマーケットプレイスであればユーザーに関するより詳細な情報、購買層の集計などの情報も得られるかもしれません。

マーケティングインテリジェンス

マーケティング・インテリジェンスとは、定義的に言うと「市場(顧客および見込み客)を理解するための情報の収集と分析のプロセス」のことを指します。つまり、市場のニーズや消費者の嗜好の変化、動向を測定し、将来の市場規模やその特徴に影響をおよぼしそうなビジネス環境の変化を評価する過程を指します。

市場、もっと言うと社会は常に変化しています。それは目に見えない、音に聞こえない知覚できないレベルから徐々にダイナミズムが出て、大きなモメンタムとなり、やがて社会現象になっていくのが一般的です。この知覚できないレベルから社会現象になるまでの中で、できるだけ早い段階で、大きな流れになると予測できるように個々の社会現象を評価していくプロセスと言っても良いかもしれません。

これは具体的に何かツールやモデルを使ってということではなく、日頃の情報感度を高めて、視野を広げて様々な情報に触れることで培っていくしかありません。一般的な新聞や雑誌、TVなどのオールドメディアや、業界紙や専門雑誌などのコアな情報、展示会や学会などメディアを選ばず可能な限り広く深くアンテナを立てて情報収集することが肝要です。

ここ20〜30年の動きの例で言えば、「パソコン」、「インターネット」、「SNS」、「スマートフォン」の登場が非常に大きな社会現象で、そのインパクトはそれぞれ相当のものがありました。これらをマーケティングインテリジェンスによってどのくらい早く大きなモメンタム、社会現象となると認識できるかということです。

パソコンにより定型作業の効率性が相当高まりました。紙ベース、手作業ベースで行っていた事務作業がExcelやWordに代表されるオフィススイートアプリケーションの登場で作業環境が大きく変わりましたし、インターネットによって電子商取引が本格的に幕開けとなり、今や小売の商取引の主戦場となっています。

さらにSNSによって消費者からの情報発信されるようになり、情報の多角化、双方向性がかつてないレベルで高まり、さらにスマートフォンの登場で、情報の受発信の場所を選ばないようになってきました。

さらにこの「パソコン」、「インターネット」、「SNS」、「スマートフォン」の4つの現象も連続性、連関性のある大きな社会現象と言えます。

パソコンの普及から始まり、パソコンを介してインターネットにより世界中がまさに相互に繋がるようになり、やがてSNSが登場することによってインターネット上で情報の多角性、複雑性が相当なレベルで高まるようになり、スマートフォンの広がりで、情報の圧倒的なアクセスのしやすさ、発信する情報のリッチ化、簡便性の高まったと考えることができます。

今後も社会現象化するまでのスピードは非常に早いと考えた方が良いでしょう。マーケティング・インテリジェンスの活動を行う上では、このことは常に念頭に置いておいた方が良いはずです。

上記の「パソコン」、「インターネット」、「SNS」、「スマートフォン」のような大きな社会現象は、その利便性の高さと簡便さの為、大きな社会現象に至るまでの時間の短縮化がこのところ顕著です。パソコンの普及からインターネットの普及の期間より、SNSの普及のスピードは格段にSNSの方が早いですし、スマートフォンの広がりも相当なスピードでした。

マーケティングリサーチ

これが一番直感的に理解しやすいフェーズと言えるかもしれません。マーケティングをこの意味で理解している人も少なくないはずです。所謂市場調査と言われるものであり、社内記録やマーケティングインテリジェンスによる情報だけでは十分に判断できないと考えた時に、アンケートなどを使ってより明確な調査目的、課題を設定して、情報を収集することを指します。

調査対象は様々ですが、まず調査の継続性の観点から2つタイプに分類することができます。「パネル調査」と「アドホック調査」と呼んで分類されることが多いですが、パネル調査が継続性の高い調査で、消費者を固定して継続的に情報を収集したり、店舗を固定してPOSデータを定量的に収集したりするものを指します。

アドホック調査

それに対してアドホック調査は、調査ごとに対象や期間を都度設計する形で実施する調査です。調査対象によってさらに定量調査と定性調査に分類することができます。定性調査では、パネル調査で収集する行動の集計とは異なり、なぜその行動をとったのか、という理由、動機を中心とした消費者などの意識を探る目的で利用する調査を指します。

定量調査として具体的な例としては、インターネット調査、郵送調査、訪問調査、会場テスト、ホームユーステストなどがあります。

定性調査は、デプスインタビューやグループインタビューといった形が典型的な調査手法で、動機などのより深い心の動きを個別のインタビューなどで探ったり、グループ形式で議論をすることによって相互刺激により発想を広げたり、議論を深めたりすることを目的に行います。

マーケティングリサーチの流れ

マーケティングリサーチは、大前提としてSTPマーケティングなどによって対象のプロダクトの分析、課題の設定をしっかりと構築していることが前提です。その上で、分析、課題を前提に仮説を構築してきます。

仮説の構築が完了したら、マーケティングリサーチの具体的な調査項目を抽出しいていきます。調査項目を抽出する際には、「調査手法」「調査対象」「調査項目」をしっかりと意識してその3項目が明確になっているかどうかを意識しながら作業を進めます。

「調査手法」は、必要な情報がどのような性質であるかを考え、その性質に適した情報収集する手法を考えます。

「調査対象」は説明するまでもないかもしれませんが、仮説に基づき誰に、何に聞くべきかを考えます。対象の条件はあいまいなものを避けることが肝要です。できるだけ具体的に設定する必要があります。例えば、「飲酒する人」という設定だけだと、どんな種類の酒を飲んでいるのか、どのくらい飲むのか、どこで飲んでいるのか、飲酒する頻度などが不明確です。設定した仮説によっては、この辺りの少し細かい粒度になるくらいまで具体的に対象を考えておく必要があります。

合わせて対象をどのくらいの数収集するのか、サンプルサイズと呼ばれたりしますが、ここもしっかりと検討しておく必要があります。母集団は多ければ多いほどデータとしての信頼性が高くなりますが、同時にコストも高くなります。費用とのバランスはしっかりと考えましょう。

「調査項目」も説明不要かと思いますが、具体的に必要な情報は何か、何を聞きたいかを考えます。これもできるだけ細かく項目を設定できた方がデータの信頼性や有用性が高まりますが、質問の回答者の立場からすると負担が大きくなることを意味し、そもそも回答してもらえない可能性を考えておく必要があります。つまりサンプルサイズの大きさと調査項目の数は、トレードオフの関係にあるということです。

まとめ

今回は「マーケティングにおける情報収集」について解説してきました。

マーケティングに限らずビジネス一般において、客観的なデータに基づく判断の重要性は言うまでもありません。突然のひらめき、直感など合理的には説明しきれないものが局面を打開することがあることを否定するわけではありませんが、ビジネスの大小、BtoB,BtoCなどに関係なく様々な局面で説明責任がより厳しく問われる中では、客観的な情報に基づいた合理的な判断は、今の時代必要不可欠なものと言って良いでしょう。

ネットショップなどインターネット上で展開するECサービスにおいてはより詳細なデータがデジタルで瞬時に、そして巨大に集めることができ、ネットショップにおいてはそのデータ活用はほぼ必須の経営項目と言って良いと思います。

とくにマーケティングが活用される場面では、新商品の企画、開発などでは未知の未来への行動を策定するという不確かな状況が前提であり、決定権限のある方々へのアピールに、ひらめきや直感だけでは説得することはできないでしょう。ぜひ、上記のことをインターネット通販やネットショップ運営で活用してみてください。