アンケートを作成する際は内容に抜け漏れがあってはいけません。重複した内容が残ったままアンケートを配布するのも集計の効率上いけないので注意しましょう。
抜け漏れや重複を防いで効率よくデータ収集する際に役立つのが「MECE」という考えです。MECEはアンケート集計だけでなくマーケティング施策立案といった場面でも使えたりと応用範囲が広いので、ぜひこの機会に覚えておいてください。
今回はアンケート集計を成功させたい方向けに、MECEの基本やメリットなどをご紹介していきます。
漏れなくダブりなくアンケートを作成しよう!MECEとは
MECEとは「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の略です。簡単に日本語訳すると「漏れなく、ダブりなく」という意味になります。
アンケートにおいてもし漏れやダブりが発生していると
- ユーザーが回答したい項目が存在せず明確な回答を得られない
- 同じような設問が何度も用意されておりユーザーが面倒に感じる
- 適切なデータを得られずに詳しい分析ができない
というデメリットが発生します。
ユーザーのアンケート途中離脱や分析に支障が起きるといったデメリットをそのままにしておくわけにはいきません。
そこでMECEの考えが役立ちます。MECEではものごとを小さな単位に分解して把握していきます。そしてその中で漏れがないか、ダブりが発生していないかをチェックしながら完全な状態へと近づけていくのがポイントです。
たとえば「今後何年後にイヤホンを購入する予定があるか」を回答してもらうと仮定します。
回答項目は
で単一選択だとすると、3か月や6か月と回答したいユーザーはどの項目を選択すればよいのか分かりません。また「まだ分からない」や「購入するつもりはない」といった回答漏れが発生しています。
- 購入するつもりはない
- 3か月未満
- 3~6か月以内
- 6か月より後
- まだ分からない
といった回答にすればMECEに基づいた回答内容が得られます。
集計にも無駄がなくなる!MECEのメリット
アンケート作成の際にMECEを基にチェックを行うと次のようなメリットがあります。
結果的にEFOにもつながる
アンケートを始めとしたフォームをユーザーに向けて最適化することを「EFO」と呼びます。
MECEに基づいたアンケートはスムーズにそして確実に回答できるため、ユーザーの離脱も防ぎやすくなります。結果的にMECEの考えはEFOにもつながると言えるでしょう。
アンケート集計の結果を出す際に無駄がなくなる
アンケート集計において回答内容に漏れやダブりがあると正しいデータが得られません。正確なデータを基に分析しないと施策にもずれが生じてしまいます。
MECEに基づいたアンケートだと回答精度が上がるので分析にも積極的に活用していけます。
アンケート作成以外の場面でも応用できる
MECEはビジネスにおける思考の枠組み(フレームワーク)であり、利用場面はアンケート作成だけにとどまりません。
- ターゲットユーザーに漏れやダブりがないか確認する
- 施策の実行内容に漏れやダブりがないか確認する
- メンバー同士の意見出しの際に漏れやダブりをなくして整理を行う
といったさまざまな場面で使えます。
考え方自体はシンプルで覚えやすいのでぜひ今からでもMECEを普段のビジネスへ活用してみてください。
まとめ
今回はMECEの基本やメリットなどを解説してきました。
MECEはシンプルな考えですが応用範囲が広く、アンケート作成や集計で活用すると正確な回答を得て分析作業に移れます。もしMECEでアンケート内容をチェックしていない方は今すぐチェックしてみましょう。
MECEに掛ける時間を確保したい場合はアンケート集計を外注してみるのも手です。アンケートのペーパーレス化以降の際にも役立てられるのでぜひ業者情報をチェックしてみてください。