2020年度と2021年度は新型コロナウイルスの拡大に伴い、確定申告の期限が1か月ほど延長されました。確定申告の手間は大きいので、中小企業や個人事業主はじっくり確定申告することができました。
しかし2022年度は確定申告の期限が全体で延長されず、2022年3月15日までに申告を済ませないといけないようになっています。この変化はなぜ起きたのでしょうか?
今回は2022年以降果たしてコロナ禍でも確定申告の期限が延長されないのか、記帳代行とも絡めながらご紹介していきます。
目次
記載すれば延長可能!2022年の確定申告のポイントとは
先ほど「全体では」確定申告期限が延長されなくなったと説明しました。つまり確定申告期限の延長が全面的に認められなくなったわけではなく、簡単な申告を行えば延長の申請を受け付けてもらえるようにルールが変更されています。
方法としては
- 紙の確定申告書:申告書の右上余白欄へ「新型コロナウイルスの影響により延長を申請する」と記載
- e-tax:特記事項の画面で「新型コロナウイルスの影響により延長を申請する」と記載
と延長申請の旨を記載するだけでOKです。ただし記載していない場合は2022年3月15日までに申告を済ませないといけなくなっていました。
2022年度年始にはオミクロン株の感染拡大もあり、東京都で2万人以上感染者が出るといった大きな被害が出ています。それにもかかわらず全面的な申告延長が停止されたのは、「コロナ禍における対策準備ができている企業が増えている」といった理由があるかもしれません。
オミクロン株の影響がなければ、申告延長も原則受けられず一括3月15日までの申告期限になっていたかもしれません。詳細は不明ですが、今後はどうなっていくのか注意しておく必要があるでしょう。
今後の感染状況では全体延長も復活する?今後コロナ禍での確定申告期限はどうなるのか
ここからは今後コロナ禍で申告期限がどうなっていくのか考察していきます。
緊急事態宣言レベルになれば再び全面期限延長の可能性あり
2020年に新型コロナウイルスが日本で広がり始めた後、政府は緊急事態宣言を発令して経済の流れを制限しました。
2022年2月時点では緊急事態宣言が発令されていません。しかし今後全国的に例外なく緊急事態宣言が発令される事態になれば、確定申告とタイミングが被った場合に期限延長が全面的に行われる状況が復活する可能性もあるでしょう。
収束すれば当然期限は延長されなくなる
もし2022年にワクチン接種や感染予防策などが広まり、新型コロナウイルスが収束してインフルエンザのように管理可能なレベルになれば、申告期限を延長する理由はなくなります。
ただし収束するかしないかが不透明なのも事実です。実際2022年初めに大量の感染者が発生したニュースは、大きな話題となりました。新種が発生すれば収束のタイミングも後になるでしょう。
記帳代行を依頼する際は、政府の期限情報も見ながら依頼のタイミングを考える必要があります。ぎりぎりの確定申告にならないよう、記帳代行の依頼は定期的に行っておくと安心です。こまめに記帳代行で会計情報を見直して、明確な経営管理を行ってみてください。
まとめ
今回は2022年以降、コロナ禍での確定申告期限がどうなっていくのか解説してきました。
コロナ禍で確定申告期限が延長されるかしないかは、緊急事態宣言発令の有無や収束具合などで変わってくるでしょう。2023年以降も簡単な申請などで延長できる場合はありがたいですが、そうならない可能性もあります。
最新情報をチェックして、確定申告の記帳代行を依頼する際も余裕を持った行動を取ってみてください。