外回りだけが営業ではありません。
せっかく作った新商品、とってもお得なキャンペーン、お客様にさえ認知されれば絶対売れるはずなのに。
営業がうまくいかないときなどには「もういっそのこと、マスコミが勝手に取材に来てくれたら楽なのに…」とかって考えてしまいますよね。
実際、新商品が上がったら御社の広報担当は、プレスリリースをマスコミ各社に一斉配信して、取材に来てもらえるように努力していることと思います。商品の魅力が伝わるような巧い文章を考えるのは、大変に骨の折れる作業ですよね。広報担当の悩みどころです。
しかしこのプレスリリースってマスコミの立場から考えてみると、どのように美辞麗句をちりばめた名文だったとしても、あまり価値がない情報のように思われます。何故でしょうか? それはマスコミの記者が何のために仕事をしているか考えればわかります。
彼らは競合他社を出し抜く特ダネを見つけるために仕事をしているのです。
特ダネとは、
1.皆が見たがるような、
2.独自のネタ
のことです。
つまり、プレスリリースをマスコミに一斉配信するということは、社運を賭けた新商品の情報をゴミにしているということです。
Q.しかしでは、自社の新商品の情報はどのように公開するのが正解なのでしょうか?
A.答えはカンタン、知り合いのマスコミに電話して取材に来てもらえばいいのです。
ちょっと待ってよ、そもそもそんな人脈持ってないよ!
と、大抵の方はなると思います。そうですよね、マスコミとの人脈なんてそうそう持っているものではありません。
そこでこの記事でマスコミとの人脈の築き方をひとつご紹介致します。
ゼロからのマスコミ人脈の作り方
基本的にやることは電話(テレアポ)です。一見無理そうに思えますが、やり方次第で上手くいくこともあります。
まず自分の売り込みたい商品について取材して欲しい業界誌や新聞をリストアップします。
次にその商品に関係のありそうな署名記事を探します。
例えば旅行に関する商品であれば旅行に関する記事、ITサービスに関する商品であれば新サービス紹介の記事です。
記者の名前を過去の記事を辿ってどんどんリストアップしていきます。すると何人か名前が重複してくることかと思います。
雑誌や新聞に掲載される記事は専門的な知識が必要とされることが多いために、各社書く内容ごとに担当記者が決まっていることが多く、署名記事を集めることで、担当記者を割り出すことができるわけです。
この作業を繰り返すことで
自分独自のマスコミ営業リストを作ることが出来ます。
新聞のバックナンバーは図書館などで無料で閲覧できるので、是非ご利用下さい。
さあ、これでマスコミへ電話を掛ける準備が整いました!!
どのように、電話を掛けるか。
「はじめまして! いつも〇〇新聞さん楽しく購読しております。
どうもわたくし〇〇社の〇〇と申します。
御社の記者〇〇さんの記事を拝見してお電話させていただきました。記者の〇〇さんはいらっしゃいますでしょうか」
このように切り出せば担当記者まで繋がりやすいでしょう。はじめに自分が読者であることをさりげなくアピールすることで、受け付けた相手先もむげには扱えなくなります。
ここで担当記者に繋がったなら、同じように繰り返しましょう。
自分のところを取材して欲しいという下心があったとしても、自分の記事を読んでわざわざ連絡をくれたのだから、嬉しい気持ちはあるはずです。そして読んだ記事の感想を2、3交えたのちに
「ところでじつは…」
と本題を切り出すのです。利用しているようで気が引けますが、
「実はまだプレスリリースしていないんですが、当社の新商品〜」
と続けることによって独自情報であることをさりげなく相手先に伝えればWin-Winの関係となれます。記者も特ダネを探しているわけですので。
最後に
もしもここまでやって記事が掲載されなかったとしても落ち込むことはありません。
だって、当初の目的である
『マスコミに人脈を持つこと』には成功しているわけですから。