AI-OCRとOCRは別物!スキャンしてデータ化する際は知っておこう

2021/11/02

スキャンしてデータ化を行う際カギとなる技術が「OCR」です。OCRは書類を読み込んでテキストを抽出、その後PDFといった形式で出力する際に必要となってきます。

OCRには昔からある通常のOCRと、AIの機械学習を組み合わせたAI-OCRという2種類があります。性能面や利便性の面などで大きな違いがあるので、恥ずかしい思いをしないように違いを覚えておくとよいでしょう。

今回はOCRとAI-OCRの違いを解説していきます。

OCRとはテキスト認識技術!書類の利活用で重要となる

OCRとは「画像データからテキストと思わしきデータを認識する技術」です。コンピューターは画像データを画像のかたまりとしてしか通常は認識しませんが、OCRによって「あ」や「A」といった文字を判別、テキストデータ化して検索できるようにするといったことが可能になっています。

画像データとしても紙の書類は管理できますが、それだと文字で検索を掛けられないといった管理面でのデメリットがあります。本当の意味で書類のデジタル化を実現したいのならば、OCR機能を使って書類をスキャン、データ化した後にパソコンやスマホで作ったデジタル書類と同じように管理できるようにしておく必要があるでしょう。

OCRの利便性まで解消!AI-OCRの魅力とは

OCRはデジタル改革が叫ばれるようになるかなり前から存在していた技術です。しかし従来のOCRは

  • 手書き文字などを認識するのが難しい
  • あらかじめどこに文字が書いてあるのか指定する必要がある

といったデメリットがありました。ですから利用できる場面が限定的であり、普及の障害になっていました。

しかしAI-OCRの登場によって各デメリットが解消され、デジタル改革の影響もあり普及が広がっているのがポイントです。AI-OCRには次のようなメリットがあります。

文字認識率が高い

AI-OCRは機械学習技術を活用しており、文字認識率が高いという特徴があります。

具体的にはたとえば、手書き文字にも対応できます。学習させれば従業員1人1人の文字癖を見抜いてテキストデータ化できるでしょう。また導入当初から文字認識率が高いOCRツールも存在します。

文字がある範囲を指定しなくてよい

従来のOCRは、文字がある範囲を特定できないので人間が範囲指定する必要がありました。

AI-OCRの場合、文字がある範囲を認識して自動でテキストデータにしてくれます。精度によっては人間の補助が必要ですが、簡単な内容であれば正確に切り取ってくれるので手間が掛かりません。

データのチェックといった手間が減る

上記のようなメリットによって、スキャンに関する精度が向上します。そして従業員側ではスキャンされたデータが間違っていないかチェックするといった手間が減り、業務効率化が実現するでしょう。

これからのOCRはAIの活用が主流になっていくものと思われます。

まとめ

今回はOCRとAI-OCRの違いをご紹介してきました。

スキャンしてデータ化する際は、OCRよりAI-OCRのほうが優れています。業務効率化においてはAI機能のあるOCRツールを導入して改革できるかがカギとなるでしょう。

また人手が不足している場合は、外部にリソースを用意できる外注を検討してみるのもよいでしょう。自社に合った方法で書類をデータ化してみてください。