貸借対照表は会社の現状を知るヒントになる!記帳代行の委託で素早く作成しよう

2021/05/06
青色申告について学習し始めたばかりの場合、「貸借対照表」が特にややこしいと思います。しかし最高額の所得税控除を受ける際に必要ですし会社の現状が財政的にどうなっているか知るための資料にもなるので、貸借対照表を作成できるように理解していきましょう。 今回は青色申告初心者の方向けに貸借対象表とは何か、そして理解するためのポイントなどを解説していきます。

財政状態のバランスを把握できる!貸借対照表とは

貸借対照表とは確定申告で青色申告書を選んでいる際に必要になってくる書類です。資産や負債など会社の財政に関する情報を取りまとめた書類になっています。 青色申告の申請をしているからと言って絶対に貸借対照表を出さないといけないわけではありません。「青色申告の一部の特典だけを利用したい」という方は貸借対照表を出さなくてもメリットは受けられます。 ただし所得税申告において65万円の最高額控除を受けるためには、「e-tax」を利用した上で貸借対照表をオンラインで提出する必要があるのがポイントです。 財政状況のバランスを知ることができる書類のため、「バランスシート(B/S)」と呼ばれることがあります。

左と右に分けて項目を管理!貸借対照表を理解するためのポイント

ここからは貸借対照表を理解するためのポイントを解説していきます。

資産と負債、純資産の3つに分かれる

貸借対照表の項目は、大きく
  • 資産:会社の持っている現金や自動車など財産になるもの
  • 負債:返済義務のある現金、またはそれに類するもの
  • 純資産:返済義務のない純粋な会社のお金
の3つに分かれます。 資産は貸借対照表の左側、そして負債と純資産は右側に記載していきます。 たとえば「200万円の自動車を、50万円の借入金と150万円の資本金で購入した」とします。その際は
  • 左側の資産の欄に「自動車、200万円」と記載する
  • 右側の負債・純資産の欄に「借入金50万円、資本金150万円」と記載する
のがポイントです。

左側と右側の合計は必ず同じになる

貸借対照表では「左側に書いた資産を、右側の負債・純資産でどうやって工面して手に入れたか」が把握できます。つまり左側と右側の合計は必ず一致している必要があるのもポイントです。 もし左側と右側の合計が違う場合は計算間違いが発生しています。もう一度内容を見返してミスを訂正しましょう。

流動比率や当座比率などを計算して財政分析が可能

貸借対照表を使うとさまざまな指標を分析可能です。 たとえば「流動比率」では、短期で返済する必要がある「流動負債」に対してすぐに現金化可能な「流動資産」がどのくらいを占めているかを表しています。100%を切っている場合は返済能力が不足している可能性があるので注意しましょう。 流動比率(%)=流動資産/流動負債×100 で計算可能です。 また「当座比率」では、流動資産の中でも特に現金化できる可能性の高い資産のみを抽出して流動負債で割ります。当座比率が高ければそれだけ安心できる財政状況だと言えるでしょう。 当座比率(%)=当座資産/流動負債×100 で計算可能です。

まとめ

今回は貸借対象表とは何か、そして理解するためのポイントなどを解説してきました。 貸借対照表は財政状況の把握などに便利な書類ですが、作成するのは面倒です。記帳代行を委託して貸借対照表を作成できる準備を整えれば、時間を掛けずに貸借対照表を提出できます。 貸借対照表作成には「複式簿記」形式の記述が必要です。時間を掛けたくない方は記帳代行の業者に複式簿記を委託して財政状況をすぐに把握できるようにしておきましょう。