適正価格を導き出すPSM分析(価格感度測定)ってどんなもの?

2019/08/21
みなさん、PSM分析(価格感度測定)はご存知でしょうか?あまり聞きなれない言葉とは思いますが、価格調査をする上での一つの手法になります。今回はこのPSM分析についてご説明したいと思います。    

PSM分析とは?

PSM分析とは、Price Sensitivity Measurement(価格感度測定)の略です。価格を決めるときの一つの手法であり、商品やサービスの適正価格を見つける上での分析手段になります。アンケートなどを行い、その結果をもとに分析します。やり方としては、アンケートの回答結果をもとに「購買可能曲線」「最低価格曲線」「妥当価格曲線」「最高価格曲線」の4曲線を導き出し、この4曲線を使って適正価格を求めていきます。    

適正価格とは?

そもそも、適正価格とは一体なんでしょうか?何か商品を買ったり、サービスを受けようとする場合は、それに対して対価を支払わなければなりません。その時、価格が高すぎると買うのをやめてしまったり、他の業者や販売店に変更してしまうでしょう。逆に安すぎてしまうと、必要な利益が確保できなくなってしまったり、商品の信頼性を損ねてしまう可能性があります。 このように、商品やサービスの価格を決める場合には、販売者目線と消費者目線の両方から見て、バランスのとれた価格にする必要があります。このバランスのとれた価格のことを適正価格と言います。    

PSM分析をする上での、4つの質問

適正価格をもとめる方法である、PSM分析ですが重要となる4つの質問があります。その質問とは 『その商品はいくらぐらいから「高い」と思いますか?』 『その商品はいくらぐらいから「安い」と思いますか?』 『その商品はいくらぐらいから「高すぎて買えない」と思いますか?』 『その商品はいくらぐらいから「安すぎて品質を疑う」と思いますか?』 です。 この4つの質問の結果を曲線にして、折れ線グラフにまとめたものから価格を決めることができます。    

最高価格

最高価格は「安いと思い始める価格」と「高すぎると思う価格」の交差する金額が最高価格になります。上限価格ともいいます。これ以上の価格では消費者が受け入れられない可能性のある価格になります。    

理想価格

理想価格は「高すぎると思う価格」と「安すぎると思う価格」の曲線が交差する価格のことを言います。この価格は最適価格ともいい、商品が一番売れる可能性のある価格になります。    

妥当価格

妥当価格は「高いと思い始める価格」と「安いと思い始める価格」の曲線が交差する価格になります。理想価格よりも高めになる傾向があり、「このくらいならしょうがないか」と消費者が妥協して買ってしまう可能性のある価格になります。    

最低品質保証価格

最低品質保証価格は「高いと思い始める価格」と「安すぎて品質を疑う価格」の曲線の交差する価格になり、その名のとうりこれ以上価格を安くしてしまうと、消費者に品質を疑われる恐れのある価格になります。    

RAP

RAPとはRange of Acceptable Priceの略で、許容可能な価格の範囲になります。「最高価格」と「最低品質保証価格」の間の価格になり、消費者に実際に販売できる可能性のある金額の範囲のことを言います。    

まとめ

今回は、商品やサービスを販売するにあたり価格を決める時に使う方法の一つであるPSM分析についてご説明しました。PSM分析を行うことにより、どの程度の価格であれば消費者に受け入れられるかがわかりますので、価格を決める上ではとても有効な手段になるでしょう。 しかし、価格調査をした情報をもとに分析を行う方法になりますので、まずはなるべく多くの価格調査を行う必要があります。価格調査をするときは自分たちで行うのもいいと思いますが、とても時間と労力がかかりますので、無理をせずに専門の代行業者を活用して効率的に行うことをオススメします。