アンケートのまとめ方~クロス集計と単純集計

2019/05/27
アンケートをする上で避けて通れない『集計』という言葉。これってそもそもどういうことを指すのでしょうか?    

集計って?

アンケートで収集したデータについて、それぞれの設問に同じように回答した『人数』や、全体の中での『パーセント』のように要約することを『集計』と言います。    

単純集計とは

アンケート調査で集めた回答データを設問ごとに集計することを『単純集計』と言います。    

クロス集計とは

アンケート調査によって収集した回答データを、設問を掛け合わせて集計することを『クロス集計』と言います。 例えばある商品の満足度についての単純集計に、『男女別』という軸を加えたらクロス集計となります。『単純集計』は1軸。『クロス集計』は2軸以上。グラフに書き起こしたときに二つの軸がクロスするからクロス集計です。    

クロス集計の活用例

  例えばある女性用化粧品の好感度調査を100人に行なったとします。 これに対する回答率は50%でした。これは『回答率』の『単純集計』です。 これにもう一つ『男女別』という軸を加えます。すると、 回答率 男性 0% (50人) 女性 50% (50人) という結果が返ってきました。この結果から 女性用化粧品のアンケートなので男性は一人も回答してくれなかった。 という分析ができますよね。 クロス集計はこのように複数の軸を使って数字から意味を読み取ろうとする分析方法なんです。    

クロス集計のデメリット

    クロス集計は非常に有効な分析手法なのですが、欠点もあります。優位なデータを調べるために2軸、3軸とカテゴリーを細分化していくと、限定されたカテゴリー内の母数が少なくなりすぎて代表性を失ってしまうのです。 クロス分析を行う上でカテゴリーを細分化していくごとに分析精度が落ちていくということは常に意識しておきましょう。        

その他の集計方法

   

バスケット分析

  バスケットとは買い物カゴのことです。バスケットボールのことではなく、フルーツバスケットの方のバスケットですね。つまり「バスケット(買い物かご)に何を入れているか?」を把握することでAとBの商品が同時に購入されているようだ、といったデータをはじき出します。 ネットショップなどでよく「この商品を購入した方はこちらの商品も購入しています」という手法をよく見かけますが、これはバスケット分析を活用したマーケティングです。    

最後に

    データ分析の手法はここに紹介したものの他にもたくさんあって、どれもとても面白いのですが、分析というのはただ、『そうとも読めるよね』という示唆をくれるだけのものです。 アンケートを真に実りあるものにするためには、それらの示唆を組み合わせて現状認識について『仮説』を立て、それに基づいた『戦略』を立てて事態にあたり、目的の成果を達成する必要があります。アンケートを行う際はこの問題解決意識を持ってことに臨んで、是非とも良い成果をあげて下さい。